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インボイスの延期・中止を求める意見書(案)を提案 

【最終本会議】 6月23日(金)10時過ぎ 意見書審議

国に対し、適格請求書等保存方式(インボイス制度)の延期・見直しを求める意見書(案)が、最終本会議に上程され、審議されます。過半数の賛成で可決となります。

  文面は以下の通り

    国に対し、適格請求書等保存方式(インボイス制度)の延期・見直しを求める意見書(案)

長年、デフレが続く我が国において、新型コロナは経済にさらなる打撃を与え、その回復の見通しが立たない中、コストプッシュによる物価上昇も加わり、地域経済は一層疲弊している。そうした状況下で2023年10月から適格請求書等保存方式(以下、「インボイス制度」という。)が実施されようとしている。

インボイス制度は事業者間の取引慣行を壊し、免税点制度を実質的に廃止するものである。適格請求書(以下、「インボイス」という。)を発行するためには、営業収入が少なくても課税事業者になる必要があり、消費税納税の義務が発生する。また、課税事業者が消費税の仕入税額控除を受けるためにはインボイスが必要となるため、免税事業者は取引から除外される可能性がある。個人事業主、フリーランス、一人親方、個人タクシー運転手、小規模農家、シルバー人材センターの仕事をする高齢者など、広範な事業者に負担増が強いられる。

一方で現在、課税事業者であっても、シルバー人材センターのように支払先の多くが免税事業者であり、その支払先がインボイスを登録しない場合、仕入税額控除ができず、多額の税負担が発生する。また、日本俳優連合(理事長 西田敏行氏)では、年間合計1億円程度になる二次使用料を延べ数万人に1件1円から分配しており、そうした多数の出演者に対して課税か免税かを調査すること、個別協議等を行うことは不可能とし、是正を求める声明を発表している。

そのほか、日本商工会議所や全国中小企業団体中央会、全国建設労働組合総連合、中小企業家同友会、日本チェーンストア協会、日本漫画家協会、日本SF作家クラブ、日本美術著作権連合、全国青色申告会総連合などの中小企業団体や税理士団体も「凍結」「延期」「見直し」の表明や、現状のままでの実施に懸念の声をあげている。加えて、「インボイス制度の中止を求める税理士の会(呼びかけ人 湖東京至元静岡大学教授)」が主催した院内集会(2022.6.9、2023.3.30)には野党の国会議員のみならず、城内実衆議院議員をはじめとした自民党の国会議員が参加・登壇した。自民党の「責任ある積極財政を推進する議員連盟」は政府に対し、「インボイス制度導入延期(2023.3.15)」を申し入れし、自民党地方議員が共同代表を務める「積極財政を推進する地方議員連盟」もインボイス制度の導入に反対するなど、与党内からも問題視する声があがっている。

本市議会も国に対しシルバー人材センターの会員への配分金については、インボイス制度の適用除外とする等の措置を講ずるよう求める「シルバー人材センターに対する支援を求める意見書」が令和4年12月に可決した。

中小零細事業者にとって消費税は現在、価格に転嫁することが困難な状況にあり、インボイス制度導入を契機とした廃業の増加や成長意欲の低下を招く等、地域経済の衰退に拍車をかけるおそれがある。加えて制度の周知が不十分であるため、このまま実施されれば、多くの混乱を招くことも想像に難くない。

多くの事業者は新型コロナ危機の下、事業継続に懸命に取り組んでおり、インボイス制度への登録、経理変更準備に取りかかれる状況ではない。

よって、国及び政府に対し、中小零細事業者の事業存続と再生、ひいては日本経済振興のために、国に対し、適格請求書等保存方式(インボイス制度)の延期・見直しを求める。

 

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