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和歌山県議会・アスベスト被害の早期解決を求める意見書可決

 2012年12月26日、「アスベスト被害の早期解決を求める意見書」が和歌山県議会において全会一致で可決したそうです。

和歌山県内から泉南の石綿工場に働きに来て、被害に会った県民がたくさんいます。可決した意見書にも、泉南アスベスト被害について、書かれています。

泉南アスベスト国家賠償裁判の原告にも、三好石綿請求人団にも、和歌山在住の方がたくさんおられました。

和議第93号

アスベスト被害の早期解決を求める意見書(案)

   大阪府泉南地域は、古くから石綿紡織業が発展し、わが国の高度経済成長を支えるため、その生産を一手に担ってきたところである。しかしながら、石綿肺や肺がん、中皮腫など、アスベストが原因とみられる健康被害が、石綿関連企業従事者やその家族、また、周辺住民などに生じている。本県からも、多くの労働者が働きに出ていたことなどから、県内においても健康被害に苦しむ県民の方々が少なくない。

   平成18年5月に、泉南地域を中心とする被害者の方々が国を相手に訴訟を提起し、その後、第2次訴訟の提起も行われている。また、全国各地において、建設作業従事者によりアスベスト被害の訴訟が提起されるなど、アスベストによる健康被害で苦しむ方々の訴えの提起が行われている。

   しかしながら、これまで出されている判決において、国の責任を認める判断が示されているものがあるものの、控訴により係争が続くなど、全面的な解決には至っていない状況である。 原告の多くは、病状の進行や高齢化という困難に直面しており、解決を待たずして亡くなられた原告もある。「命あるうちに解決を」という原告の心情を考慮すれば、早期解決による被害者の救済は急務である。

   よって、国においては、司法の判断を待つことなく、被害者に対する救済システムの構築と、これ以上のアスベスト被害を発生させない規制や対策の強化を直ちに行うことで、全てのアスベスト被害に対する早期の全面解決を実現するよう強く求める。

 

  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。                  

 

    平成24年12月26日

 

           

和歌山県議会議長 山下 直也   

  (提 出 者) 

  大沢広太郎

  長坂 隆司

  雑賀 光夫

  角田 秀樹

  (意見書提出先)

   衆議院議長

   参議院議長

   内閣総理大臣

   厚生労働大臣

   環境大臣

 

 

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