こんにちは。日本共産党 大森和夫です。
[2011.4.13] -[議員日誌]
5年前に、泉南地域でアスベストの健康被害について、国の不作為の責任を問う裁判をおこしました。
この泉南地域は100年前から、アスベスト(石綿)産業が、地場産業として発展していました。
1、2の大工場を除いて、家族経営の小さな石綿工場が200軒あったと言われています。石綿工場の経営者や労働者、工場周辺の住民にアスベストによる健康被害が広がっています。
アスベストは、体に入ってから、平均で40年で発症し、肺機能を低下させ呼吸困難に陥らせます。さらに、肺がんや中皮腫になることがあります。息ができなくなる苦しみ・痛みは想像を絶します。
アスベストによる健康被害は、戦前から明らかでした。国は泉南地域を調査し、アスベスト対策の必要性を認識していました。海外でも、すでに規制を行っていました。
しかし、国は何も対策を取らなかった。裁判ではその(不作為の)責任が問われています。
昨年5月、第1陣の大阪地裁の判決は「国の責任」を認めました。ところが、国は控訴をし、今、大阪高裁で裁判が行われています。
さらに、新たに被害者が名乗りをあげ、第2陣の裁判が大阪地方裁判所で行われています。今日、行われたのが、その裁判です。
5人の原告(被害者)の意見陳述がありました。朝10時からの開廷のため、泉南を8時に出発しました。
私は、他の用事があり、見送りだけさせてもらいました。
原告らは、病気の悪化と高齢化のなか、苦労して裁判所まで行っています。
この5年間で、原告5人がアスベストで命を奪われました。苦しんで苦しんで亡くなりました。早期解決に背を向ける国に批判が起こっています。
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晩は、副市長と教育長の歓送迎会が泉南市内でありました。18人の議員と市長、新旧副市長・教育長が参加しました。