こんにちは。日本共産党 大森和夫です。
[2010.5.29] -[活動トピックス]
泉南アスベスト国賠訴訟の第5回原告団総会が泉南市で開かれ、原告や弁護団、市民の会世話人が参加しました。5月19日の画期的な勝訴判決から10日間が過ぎました。その間、「控訴断念」を訴えるため、東京でも地元でも、死力をつくしてがんばっています。
あいさつする芝原弁護団長
「控訴断念も検討」の報道について
先日の日本経済新聞のトップ記事に続き、NHKやテレビ朝日、産経新聞などで、「控訴断念も検討」という報道がされています。長妻昭厚生労働大臣や小沢鋭仁環境大臣は控訴断念の意向だが、菅直人財務大臣や千葉景子法務大臣や仙石由人国家戦略大臣などは、他の裁判への影響を心配し、控訴断念に慎重な意向だそうです。関係閣僚の考えが分かれたため、さらに検討のうえ、鳩山由起夫内閣総理大臣が最終判断をするそうです。
控訴断念が決まるまで がんばる
エリート官僚は、控訴を断念して、国の敗訴を認めることはプライドが許さないと、必死に巻き返しをはかっているようです。この判決は、近隣住民などの非労働者のアスベストによる深刻な健康被害は認めたものの、国の責任は認めませんでした。その点では、課題を残す判決でしたが、早期の解決をはかるために、国に対し控訴断念を求めています。
生きているうちに救済を
国が控訴すれば、原告側も控訴し、非労働者の健康被害など、国の責任を求めていきます。しかし、裁判が長引けば、救済制度の見直しが遅れます。「生きているうちの救済」も実現できません。すでに裁判期間中だけでも3人の原告が亡くなっています。
「命を大切にする」という鳩山総理らに要請書を
総会では、鳩山総理ほか厚生、環境、財務、法務、国家戦略の各大臣に「控訴断念」の要請書を提出することを決めました。31日から、新たに原告や原告の家族、弁護団が東京に要請に行きます。
「国会通信」と「要求解決テント」
東京では「国会通信」を連日発行し、被害者や地元の声を紹介しています。この通信を、市民はもちろん、厚生労働省の職員にも配っています。「要求解決テント」には、若手弁護士が泊まり込み、原告らと一緒にマイクを使って宣伝行動をします。先日は総理官邸前でもおこなったそうです。