日本共産党泉南市議会議員　大森和夫

新しい幼稚園はどんなんか、分からない

[2009.12.21] -[議会だより]

設計図も示されない

一丘幼稚園の改修予算は認められない

泉南市は財政難を理由に、9園ある公立幼稚園をすべて廃園にし、新たに2園に再編する計画です。新たな2園は現在ある一丘幼稚園を耐震化して改修するものと、済生会泉南病院跡地（図書館の隣）に新園をつくる計画です。

この計画に対し、「こどもや地域の宝である幼稚園を残せ」という声が上がっています。樽井幼稚園を残して欲しいという署名は4000筆以上、東幼稚園を残して欲しいという署名は2000筆以上、9園廃止の撤回を求める署名は5000筆以上集まっています。

しかし、泉南市教育委員会は、地域と保護者の声に「廃園は決まったもの」と一方的に計画を進めています。

写真は、新家幼稚園の園児が地域の高齢者にプレゼントしたものです。

地域の高齢者がどんぐりを新家幼稚園に届け、園児がお礼に作ったものです。

「小さい園児がこういう細かいことが、出来て素晴らしい」とプレゼントをもらった方は大変喜んでいました。

こういう地域の宝である幼稚園がつぶされます。

１２月議会では、新たに整備される一丘幼稚園の建設費の予算が計上されています。その内訳は、耐震化の費用（1億円）、統廃合に伴う整備の費用（5千万円）のあわせて1億5千万円です。

しかし、統廃合によって一丘幼稚園がどのように変わるのか、簡単な図面しか示されず、詳しい内容は分かりません。具体的な内容をしる設計図がまだ出来ていないためです。

統廃合で、新家幼稚園・新家南幼稚園・西信達幼稚園の園児が一丘幼稚園に来ます。教育委員会は、新しい一丘幼稚園は素晴らしい幼稚園に変わると説明していますが、本当でしょうか。

新設される幼稚園も簡単な設計図すら明らかにされていません。懸案である幼保一元化の計画も具体的には何も示されていません。市の幼稚園計画の具体化が示されないまま、財政難を理由に、子どもたちを切り捨てる教育委員会に危うさを感じます。

明日は12月議会の最終日です。一丘幼稚園の改修予算が審議されます。共産党と民主党などは予算に反対しています。しかし、公明党などの賛成で1票差で可決しそうです。幼稚園の統廃合に賛成であっても、設計図もない、幼稚園教育の全体像が分からないまま予算を通すことのないように、保守系の議員にも訴えたいと思います。