こんにちは。日本共産党 大森和夫です。
[2009.2.25] -[議員日誌]
泉南市教育委員会は、財政難と少子化を理由に、市立幼稚園9園すべてを廃園にし、新たに2園の幼稚園に再構築する計画です。
2月20日には、この計画について、議員全員協議会が開かれ、教育委員会や市長など理事者に対し質疑が行われました。午後1時30分から始まり、終了したのは、晩の9時前でした。私は一番最後の質問者でした。
地域に根ざした幼稚園をなくすな、という立場で次の意見を述べました。
1、「小規模幼稚園(新家、東、新家南、鳴滝の各幼稚園)では、園児が少ないために、園児のコミュニケーション能力が欠如する。そのため、小規模幼稚園をなくし、大規模幼稚園をつくる」と教育委員会は説明するが、新家幼稚園では、子ども達は心のポケットを思い出で一杯にして卒園するという。小規模幼稚園児が、具体的にコミュニケーション能力が欠如して問題になっている例はない。
2、幼稚園を統廃合するには、議会の議決が必要である。議会が反対すれば、幼稚園を潰すことは出来ない。しかし、教育委員会が幼稚園を潰す権限があるように説明しているのは、間違いである。
教育委員会は、「幼稚園を9園に存続させるとか、せめて4中学校区に1幼稚園は残して欲しい、という要望は聞けない。2園にすることを前提とした要望しか聞かない」と、市民に説明している。
3、樽井・信達・西信達・一丘・雄信の適正規模の幼稚園は潰す必要はない。
「ほかにもどこの幼稚園をのこすのか、それぞれ皆さん何十年も続いて地域の幼稚園には愛着がある。この園を残します、この園は潰しますということはできない、そんな中ででてきた(全園廃園の)プラン」と教育委員会は述べています。(一丘中学校の説明会)。
2004年に新家幼稚園、東幼稚園を廃園にする計画が、地元の強い反対で白紙撤回になった。その経験から、教育委員会は、一部の幼稚園を潰すと、「うちの幼稚園だけなんでつぶすんか」と反対運動が起こるので、今度は全園を潰して、市民にあきらめさせるす計画を作った。
4、今回の計画では、新家・新家南・西信達・一丘幼稚園がひとつの幼稚園になる計画である。一丘幼稚園を大規模改修し、4幼稚園の園児を集める。
新家幼稚園では、地元老人会との交流を盛んに行い、休耕田などで泥遊びを行っている。
新家南幼稚園では、近くに神社があり、自然に囲まれ、そこで地域の方々と食事会も行っている。
西信達幼稚園では、海にでて地域の人たちと魚を採ったりする。
統廃合された幼稚園では、このような地域とつながりがなくなる。
5、公立幼稚園を存続しても、泉南市の財政は破綻しない。財政難をいうなら、不要不急の大型公共事業こそ見直すべきである。幼稚園の保護者は有価ゴミを集めて、幼稚園の運営費に当てている、そんな努力を教育委員会は知っているのか。
6、幼稚園の統廃合計画の影響を受け園児は480人になる。環境の変化についていけない子どもへの対策が示されていない。
7、東・鳴滝・樽井・信達・雄信幼稚園がひとつの幼稚園にする計画である。旧済世会泉南病院跡地(図書館の横)に新設の幼稚園を作る計画である。総額は4億8千万円になるが、この建設を市は宗教法人ほんみちにお願いしている。この計画について、説明が不十分である。