こんにちは。日本共産党 大森和夫です。
[2009.1.30] -[活動トピックス]
24日、泉南市のアイピア泉南で、泉南アスベスト国家賠償請求訴訟の「公正判決を求める30万人署名」スタート集会が行われました。200人を超える参加があり、熱気ある集会になりました。
泉南地域は、石綿産業が地場産業として100年前から発展しました。石綿は耐熱性があり、腐ることもなく、鉱物でありながら布のように加工もでき、「魔法の鉱物」として重宝されました。一方、アスベストを浴びた労働者やその家族、近隣住民は石綿肺や肺がん、中皮腫など重病化すると死にいたる病気になります。
泉南地域のアスベスト工場は多くが中小零細企業で、移転や廃業によって、現存しているものはありません。多くのアスベスト被害者が、救済されずに残されています。アスベストによる健康被害は、アスベストを浴びてから平均40年で発症します。そのため、これから、発症の不安を抱える人や高齢になって発症して苦しむ人が多くいます。
国は、アスベストの危険性を知りながら、何もせず、被害を拡大させたと、3年前に28人の原告が勇気を出して、国の責任を訴える国賠訴訟を起こしました。
今回の集会は、その国賠訴訟の勝利を目指し、来年の判決に向けて30万人の署名を集めるためのスタート集会となりました。宮本憲一・元滋賀大学学長が記念講演を行い、「世界的にも、アスベスト被害は史上最大の産業災害」と話されました。原告は、アスベスト工場の衛生環境や労働条件、今の健康状態を訴え、1日も早い解決と支援を訴えました。
集会には向井泉南市長と谷議長、地元の樽井区や牧野区の区長をはじめ、阪南市長と議長、自民党・民主党・共産党・社民党の国会議員からもメッセージを寄せていただきました。メッセージは会場でも紹介され、たいへん励まされました。集会の様子は、朝日新聞や読売新聞やしんぶん赤旗に掲載されました。
集会の前には、第2次三菱マテリアル建材(旧三好石綿工業)の請求人団会議が行われました。島根県隠岐島や沖縄から泉南市の新家にあった大阪工場に働きにきていた労働者の調査報告などが行われました。