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  • こんにちは。日本共産党 大森和夫です。

    資源ごみが盗まれる

    [2008.10.8] -[議員日誌]

    「資源ごみが盗まれる。うるさい。散らかしたままで、ほっていく」という苦情をよく受けます。今日もメールでなんとかならないか、と相談をいただきました。特に、ごみ収集の有料化が実施されてから、相談が増えました。高いごみ袋をとっているのに、市は対策をとらない、と怒っています。

     

    この相談を受けると、NHKスペシャル「ワーキングプア・働く貧困層」という番組を思い出します。番組の内容は次のとおりです(NHKのHP抜粋)。

    今、日本では、「ワーキングプア」と呼ばれる“働く貧困層”が急激に拡大している。ワーキングプアとは、働いているのに生活保護水準以下の暮らししかできない人たちだ。生活保護水準以下で暮らす家庭は、日本の全世帯のおよそ10分の1。400万世帯とも、それ以上とも言われている。

    景気が回復したと言われる今、都会では“住所不定無職”の若者が急増。大学や高校を卒業してもなかなか定職に就けず、日雇いの仕事で命をつないでいる。正社員は狭き門で、今や3人に1人が非正規雇用で働いている。子供を抱える低所得世帯では、食べていくのが精一杯で、子どもの教育や将来に暗い影を落としている。


     


    一方、地域経済全体が落ち込んでいる地方では、収入が少なくて税金を払えない人たちが急増。基幹産業の農業は厳しい価格競争に晒され、離農する人が後を絶たない。集落の存続すら危ぶまれている。高齢者世帯には、医療費や介護保険料の負担増が、さらに追い打ちをかけている。


     

    憲法25条が保障する「人間らしく生きる最低限の権利」。それすら脅かされるワーキングプアの深刻な実態。番組では、都会や地方で生まれているワーキングプアの厳しい現実を見つめ、私たちがこれから目指す社会のあり方を模索する。

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    この番組で、京都に住んでいる80歳を越えた人が、家庭から出された資源ごみを集め、それを売って生活費に当てている話があります。ふらつきながら、自転車の荷台にごみ袋を一杯つんで家にもって帰ります。家で、缶をかなづちで叩いて小さくし、廃品回収業者に売るのです。そうやって生活費を稼ぐ人が増え、集める缶の量が減り、そのため収入もへり、生活がますます苦しくなっている様子も紹介されていました。

     

    年金だけでは、夫婦二人の生活費には足らないのです。子どもは、自分たちの生活を維持するので精一杯、親に仕送りする余裕はありません。

     

    この様子を見て経済評論家は、「まじめに働いていた人が、80を超えて、ごみ(缶)拾いをしなければ、生活ができない。そんな日本のあり方が問題である」という趣旨のコメントをしていました。

     

    この問題は、取り締まるだけでは、解決できないと思います。ごみ有料化による負担増、税金の2重取り、負担はふえるが住民サービスが切り捨てられることへの怒りが背景にあります。また、世界第2位の経済力ある日本で、ごみを集めないと生きていけない人がいるという、貧困と格差の問題を解決しなければなりません。