こんにちは。日本共産党 大森和夫です。
[2011.9.25] -[議員日誌]
24日、泉南アスベスト国賠の原告団は総会を開き、最高裁へむけて、決意を新たにしました。これは、国の責任を認めた1審判決を取り消し、逆転敗訴とした大阪高裁判決を不服とし、最高裁に上告するものです。
開会の挨拶をする
勝たせる会代表世話人の
半田さん
(大阪市立大学名誉教授)
上告までの大変な道のり
高裁判決について、原告が負けることがあっても、このような血も涙もない、冷たい判決が出るとは、だれも予測出来ませんでした。
この不当な判決に、マスコミや司法関係者は「時代に逆行するもの」と批判を寄せています。
原告や弁護士のショックは相当なものでした。特に、多くの原告は高齢化し、重篤な病気をかかえ、これ以上の負担は命にかかわります。さらに、裁判費用など経済的な負担、そして家族や支援者にも大きな負担をかけます。
また、最高裁で必ず勝てるという、確約もありません。原告一人ひとりが、悔しさと不安の中で、苦しんで上告を決意しました。
一方、全国の支援者をはじめ、泉南市長・議長と阪南市長・議長、地元市議から国会議員までが、励ましてくれています。
アスベスト被害を受けながら、声を上げられない被害者が多くいます。 これから、建築労働者や震災の救援に行って人たちにアスベスト被害が広がります。
このような人を救済のためには、裁判で国の責任を明らかにしなければなりません。そのために原告らは、上告し裁判に訴えることを決意しました。
大変な最高裁の手続き
最高裁判所における審理は、地裁や高裁とは全く違った手続きになるそうです。事件は、高等裁判所で行われた裁判の結果に不服な当事者から提出される上告の申立てによって始まります。
最高裁判所は、書面審理により行われます。上告理由がないと判断される事件については、口頭弁論を経ないで上告を棄却することができます。この棄却がどうかの審議だけで、1年はかかるそうです。
最高裁も長い戦いになります。
弁護団は「原告の健康も心配だが、最高裁にはきっちり時間をかけて、公正な判断を求める」と話していました。